子育ての悩み



親であっても一人の人間





よその子と比べてと落ち込んだり
毎日毎日同じことの繰り返しでうんざりしたり
我が子を可愛いと思えなくなってしまったり…


よその家と同じように子育てしていても
よその家以上に子供に一生懸命関わっていても
なんで毎日同じことの繰り返しになっちゃうの? もういい加減にしてよ…
と泣きたくなってしまう子育てをしている人はたくさんいます。

それに
親だからいつも大らかに優しく子供を見つめられるか…といったら
なかなかそうも行かないときだってあります。
母親は皆、赤ちゃんが生まれたと同時に「聖母マリア」になれるのか…
といったら、やっぱりなれないことがあるのです。



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親の思い通りになかなかいかないのが子育てですよね(^^ゞ
どこの親御さんも、きっといろいろ苦労されていると思います。

ただ、お子さんの持っている個性だったり
親御さん自身の抱えている問題や環境の問題が背景にあって
「どこも一緒」と言いきれないところがあるのも確かなのです。


子育てがなかなか上手くいかなくて泣きたい気分になっている人や
子供に優しくできなくて辛い思いをしている人に

「親なのだから、がんばって子育てしましょう」
「親なのだから、愛情を持って育てましょう」
「もっとお子さんと関わってあげましょう」

と言っても
精神的に追い詰めてしまうだけで何の助けにもなりません。


もう十分頑張ってきているのです。
頑張っているのに先が見えないから辛いのです。
優しくしなきゃいけないのはわかっているのです。
でもどうすれば愛情を持って優しくできるのか、わからないから辛いのです。



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誰でも思い悩むときはあります。
いい方法がなかなか見つからず、ずっとこのままなんじゃないか…と思ったら
どうしていいか分からず、途方に暮れてしまうことだってありますよネ。
自分に余裕がなかったら、他人のことまで考えられなくなってしまいます。


子育てでも同じだと、私は思います。
親ではあるけれど、でも、神様でも天使でもマリア様でもない
一人の人間なのですから…




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 毎日が子育てバトル


軽度発達障害
と呼ばれているものの中に
ADHD(注意欠陥多動性障害)というものがあります。


落ち着きがなくてとてもパワフルだったり
後先を考えない怖いもの知らずのところがあったり
ぼ~っとしていて自分の世界に入ってしまうことが多かったり
時間の感覚が人と微妙に違ったり
忘れ物や失くし物がとても多かったり…


得意なこと、不得意なことのバランスが
他の子供たちとちょっとばかり異なっているだけで
本当は楽しくて心優しい子供ばかりなのですが
決してわざとやってるわけではない、わざとやらないわけではないのに
「わがままな子」「ボーっとした子」に見られてしまって
周囲の理解が得られないところでは
お子さんも親御さんも、大変な思いをされていることがあったりします。



ADHDの診断基準には
1.
不注意 2.多動性(衝動性) という二つの特徴があります。


 1.不注意
 
  ○以下の症状のうち少なくとも6つが、6ヶ月以上続いていて
   7才未満に存在し、少なくとも2つ以上の場所(学校または職場と家庭等)で存在する。

  ・学業、仕事、その他の活動において、しばしば綿密に注意することが出来ない。
   また、不注意な過ちを犯す。
  ・課題または遊びの活動で注意を持続することが、しばしば困難である。
  ・直接話し掛けられた時、しばしば聞いていないように見える。
  ・しばしば支持に従えず、学業、用事、または職場での義務をやりとげることが出来ない。
   (反抗的な行動または指示を理解できないためではなく)
  ・課題や活動を順序だてることが、しばしば困難である。
  ・精神的努力の持続を要する課題に従事することをしばしば避ける、嫌う、またはいやいや行う。
  ・課題や活動に必要なものをしばしばなくす。
  ・しばしば外からの刺激によって、容易に注意をそらされる。
  ・しばしば毎日の活動を忘れてしまう。



 2.多動性(衝動性)

  ○以下の症状のうち少なくとも6つが、6ヶ月以上続いていて
   7才未満に存在し、少なくとも2つ以上の場所(学校または職場と家庭等)で存在する。

  ・しばしば手足をそわそわとうごかし、または椅子の上でもじもじする。
  ・しばしば教室や、その他、座っていることを要求される状況で席を離れる。
  ・しばしば不適切な状況で、余計に走り回ったり高いところへ上がったりする。
  ・しばしば静かに遊んだり余暇活動につくことができない。
  ・しばしば「じっとしていない」または、まるで「エンジンで動かされるように」行動する。
  ・しばしばしゃべりすぎる。
  ・しばしば質問が終わる前に出し抜けに答えてしまう。
  ・しばしば順番を待つことが困難である。
  ・しばしば他人を妨害し干渉する。


  
(注: どんなお子さんでもこのようなことは当てはまったりするので
   この症状にすべて当てはまるから、、というだけでは、診断されません)






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『よその家庭と同じように、それ以上に頑張って子育てをしてきたつもり』
『これ以上関われないくらい一生懸命、子供に関わってきたつもり…』


それでも上手くいかなくて、毎日大変な思いをして子育てしているお母さん、お父さん。

本当によく頑張っていらっしゃると思います。



ADHD等の発達障害でなくても
子育てするのに相当のパワーがいるなぁ…と感じる子供さんはやっぱりいます。

なんとか子供を一人前にしなくては…と一生懸命子供と向き合って
あの手この手で頑張っているのに
なぜか辛い子育てに突入していってしまう毎日を過ごしている親御さんが
世の中にはたくさんいるのです。





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心の充電をしよう





『自分の子なのに、可愛いと思えない…』



生まれたときから子育てが大変で
おっぱいを上手に飲んでくれない、一日中抱っこしていなくちゃ泣いてばかり…

言うことを聞かず動き回ったり、思い通りにならないことがあるといつまでも泣きわめく我が子に
毎日振り回されてもうくたくた…

いくら我が子であってもこんなことが毎日毎日続いたら
「可愛いと思えない」と感じても不思議ではないと思います。



子供には何も問題はないのに
どうしても自分の子供を愛せないと感じてしまう…
こんな自分は、どこかおかしいのではないか…

そんな風に感じているお母さん、お父さんもいます。




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育てにくいなぁ…と感じている方は
子供さんへの関わり方、接し方を部分的に変えてみることで
今までの大変さが穏やかなものへ変わっていくことがあります。

接し方や環境の工夫をすることで、子供さんの気持ちが少しずつ落ち着いてきて
お母さん、お父さんも張りつめていた気持ちが緩んでいくことがあります。

不思議なもので、お母さん、お父さんが穏やかになると
子供もまた良い方向へ変わっていったりします。


我が子を愛せないと感じているお母さん、お父さんの中には
もしかしたら、自分自身が
愛された…という実感が持てないまま親になってしまった方も
いらっしゃるかもしれません。



まずは、お母さん、お父さん自身を労わってあげませんか?
自分の心に
優しい言葉をたくさん掛けてあげませんか?



辛い気持ちをごまかすだけではなくて、

どんなに大変な思いで頑張ってきたか、
悲しみや寂しさを抱えたままで生きてきたか、
わかってくれる人に話を聴いてもらったり

自分のための時間を作って
頑張ってきた自分自身をたくさん労わってあげて欲しいなぁ…
と思います。


お母さん、お父さんの心にゆとりの部分を作っていくことが
子育てを良い方向に変えていくステップになるのです。




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子育てにもパワーは必要です。
電池切れになってしまう前に、まずは充電しませんか?

カウンセリングルームでは
親御さんと同じ側に立って同じ方向を見ながら
子育ての工夫を一緒に考えたり
電池切れになりそうなあなたの心のパワーを
充電していくお手伝いもしています(^-^)